2011年12月28日水曜日

本年の終わりに際して

さて、本年も残すところあと数日となりました。今年は東日本大震災や数々の自然災害があり、また世界を見ても経済や多くの問題が出てきたと感じております。

来年は明るい楽しい出来事が起ると信じて、今年の最後の更新とさせていただきます。
新製品の開発やご依頼を多数頂いておりますが、何ぶん多忙なためなかなか進んでいないのが現状です。ただ、製品の販売につきましては出来るだけ迅速に対応致しますので、ご協力、ご理解をお願い申し上げます。

旧年中は誠にお世話になりました。来年もどうぞ変わらぬご愛顧を頂きたいと思います。
それでは良いお年を。

ご意見、ご感想があればお気軽にお問い合わせ下さい。またブログにて紹介しているコントローラの一部は店舗またはこだわり電車運転台ストアにて販売もしております。是非、ご検討ください。

2011年12月19日月曜日

日頃のご愛顧に感謝いたしまして

さて、日頃のご愛顧に感謝いたしまして、ストアページにてセールを開催いたします。
詳しくはストアページをご覧下さい。

当方のブログでも紹介しております。
「PWM電車運転コントローラ」の「PLタイプ」、「BLタイプ」、「CLタイプ」を通常価格より15%OFFにて販売致しておりますので、是非この機会にご購入をご検討下さい。

また品切れの際にはセール価格にて予約を受けたまりますので、お手数ですがお問い合わせ下さい。よろしくお願い致します。

2011年12月10日土曜日

本格的運転台の製作に向けて「列車情報表示器の製作」

さて、以前より製作を行なっていた本格的運転台の製作記録である。

今回はタイトルの通り、速度計横の表示装置(LEDユニット)を製作し、実際に動作させる試験を行った。運転中に表示が切り替わると、さらに実感が湧いてきて、運転が面白いものになる。

ご意見、ご感想があればお気軽にお問い合わせ下さい。またブログにて紹介しているコントローラの一部は店舗またはこだわり電車運転台ストアにて販売もしております。是非、ご検討ください。また、クリスマス&年末(2011年)に向けて今年最後のセールを予定しております。詳しくはストアページまで。

2011年11月12日土曜日

鉄道模型用の新しいUI(ユーザーインターフェース)の考察〜音量調整機能を使った模型運転〜

さて、今回はタイトルの通り、新しいUIを考察してみる。実車の運転ではマスコンハンドルやブレーキハンドルを使った運転操作であるが、模型となるとつまみによる電圧制御が多いと思う。そこで、新しい模型運転の方法として今回考察を行なった。タイトルとしては大げさだが、実際に実験を行ってみると未来は明るい。

今回の実験で使用したインターフェースはApple社製のiPhone4である(※PhoneはApple Inc.の商標です)。とは言っても音声ファイルの再生出来るデバイス、また3.5mmステレオジャックが搭載されているデバイスであればどんなものでも使用出来る。

今回製作したのは上記の基板で、オーディオ信号の解析回路とマイコンで構成されている。電源は12V、汎用のモータードライバーを使用しており、入力は3.5mmのステレオジャックである。実験用に製作した基板であるが、部品点数も50個ほどなので、軽量コンパクトな設計も可能である。

オーディオ信号の解析にはオペアンプを使用して、必要再現の機能としている。
※上記回路は実験途中の物であり、動作に関する保証はいたしかねます。

音声ファイルは一定周波数の正弦波を用いた構成で、音量(振幅)の調整で速度を変化させる。上記の様にステレオのLRを別々に出力し、さらにフェード(徐々に振幅を大きくしたり小さくしたり)すると滑らかな加速と減速、逆転動作が可能となる。


ご意見、ご感想があればお気軽にお問い合わせ下さい。またブログにて紹介しているコントローラの一部は店舗またはこだわり電車運転台ストアにて販売もしております。是非、ご検討ください。

2011年11月6日日曜日

本格的運転台の製作に向けて「模型用ATCの実装」(ATCパターン追加、 緊急停止、パンタ上げ、パンタ下げスイッチ追加)

さて再び、ご依頼を頂いている運転台システムについて紹介したい。以前の記事はこちらから。今回はATCパターンの追加と駆動音の追加を行なった。


使用しているシステムは以前と同様にATC付き速度計とノッチ表示器、ブレーキ圧力計、ポニーキャニオン製マスターコントローラ(ワンハンドル)、自作した制御ユニットである。


今回はさらに、緊急停止スイッチとパンタ上げ下げの操作を再現する為にスイッチを追加した。

ATCパターンは間隔や速度表示にバリエーションを増やし、さらには常時繰り返すようにプログラムを行なった。パターンの変更はマスコンのハンドルとスイッチにて行なう。また駆動音は14種類を収録し、こちらも任意に選択出来る。


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2011年10月22日土曜日

鉄道模型用自動運転システム「折り返し運転」

さて、前回実験を行った鉄道模型用のATOシステムを使用し、今回は折り返し運転を実験する。往復運転の場合には出力の制御はもちろん、極性の制御も必要になる。また車止めへの衝突回避の為の安全装置や車両位置の検出は慎重に行なわなければならない。

今回の実験ではエンドレス上で折り返し運転を行なったが、エンドレスを切った状態(直線)での折り返し運転も可能である。また車両の検出は通電している台車があれば可能なので、先頭車でセンサーが反応するため、車両の長さによる制限はない。

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2011年10月21日金曜日

鉄道模型、Nゲージ用自動運転の考察「模型用ATO制御」

さて、ATSシステムの実験で用いたギャップを用いた電位差検出式のセンサーを用いて、鉄道模型用の自動運転システムを考察してみたい。車両やレールへの改造が必要なく、レールに絶縁ギャップを設置するだけで車両の位置検出を行なうセンサーを用いる。

ギャップを用いることで、所謂デットセクションを造り出す。模型の台車や車輪が通過し、デットセクション側の電位変化を読み取り、車両の位置を検出する。


今回は閉塞区間を3カ所としている。最低三カ所ないとシステム上自動運転が出来ない。また各閉塞区間はかならず通過車両長以上でないと正常に作動しない。


自動運転の開始は実車のATOと同様に白いボタンを二つ同時押しで作動する。その他、各セクション毎の車両位置や調整機能を備える。

今回の実験ではとりあえず周回運転を行なったが、折り返し運転も可能なので、次の機会に紹介したい。

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2011年10月3日月曜日

鉄道模型用ATSシステムの考案「簡易型ATSテストタイプ応用実験」

さて、前回に引き続き、鉄道模型(Nゲージ)用簡易型ATSテストタイプの実験を行った。今回は応用実験として、ATSシステムの拡張性を考察してみた。

実験では、ヤード進入時のATS動作と複数センサの設置を実験している。双方の実験とも、センサの取り付け位置や進入方向に制限があるため、レイアウトはある程度制限を受けるが、十分使用に耐えうると考えられる。今後、プロトタイプを製作し、本格的な運用に耐えうるかも検討したい。


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2011年10月2日日曜日

鉄道模型用ATSシステムの考案「簡易型ATSテストタイプ実験」

さて、引き続き、鉄道模型用の簡易型ATSシステムの製作を紹介したい。前回の記事ではギャップを用いた車両通過センサを紹介したが、今回はシステムを構築し、実際に模型で実験を行った。

実験は上記の画像の様に、本線より分岐する行き止まりの線路で、左側にある車止めに衝突しないようなシステムを考察する。実車のATSでは車両自体の制動を制御しているが、今回はギャップを用いて、線路電源を制御する方式としている。

製作したのは画像のユニットで、車両通過の検出から線路電源の制御、また出力電圧の測定を行なっているシステムの中枢である。ほとんどの処理をマイコンで行なっており、部品点数は少なめである。

これは以前の記事で紹介した鉄道模型用効果音発生装置の試作品である。このユニットでATSチャイムや警告音を発生させる。

センサーはレールの絶縁ギャップを使用したもので、比較的簡単な構造なため、大幅なレールの改造や車両の改造は必要ない。ただ、検出できる車両の種類には制限があり、台車間が通電していない車両やBトレなど軽く、短い車両またM車単独など試用不可能がある。ただし、フェイルセーフにより、車両を検知出来ない場合には線路電源がOFFになるので事故は防げる。


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2011年10月1日土曜日

鉄道模型用ATSシステムの考案「車両検知センサーの実験」

さて、前回の記事で紹介したギャップを用いたセンサー方式で実際に実験を行ってみた。ギャップ間を台車が通過した際に、ギャップ間が通電することを利用し、マイコンで電圧を読み取り、車両通過の有無を検出する。

絶縁ジョイナーを設けてレールにギャップを作る。レールや車両への改造は必要ない。またギャップの左右にはフィーダー線路を設置し、検出とレールへの電源供給を行なう。

配線はパワーパックからの出力をユニット経由で線路に接続、またATS作動区間(ATSによる通電管理区間)にもフィーダーを設置する。このシステムでは向かって左側に進行する場合にのみセンサーが働き、通過を検出できる。よって、左側が行き止まりの線路において、衝突防止システム、簡易のATSシステムを設置することができる。


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2011年9月30日金曜日

鉄道模型用ATSシステムの考案「車両検知センサの考察」

さて、模型にもATSやATCなどの安全装置やシステムが必要だと感じた方は多いと思う。ただ、DCCを除いて、通常のDC制御であれば、複数列車の制御は必要ないので、列車同士の衝突ということは無いであろう。ただ、実車同様に鉄道模型においてもレールが永遠に続いている訳でもなく、車止めに衝突と言った事故は多いのではないだろうか? もちろんエンドレス線路も面白いが折り返し駅や車両基地に於いては模型を安全に運転し、車止めにぶつけない、ぶつからないシステムが必要だと考える。

そこで、既存のレールや模型のシステムに、出来るだけ簡単に手軽に追加できるATSシステムを考案したい。まずは車両を検知する為のセンサである。メカニカルなスイッチを用いた物や光学式のセンサ、また接触式のセンサなど様々な種類があるが、どれもレールへの改造や設置場所の問題など手軽さに欠ける。

今回はレールにギャップを設けるだけで、車両の検出が出来ないかという実験である。Nゲージ用の台車であれば、台車間の通電が確保されているので、ギャップより左側に車両が進入した場合、電圧の変化を読み取り、車両を検出できるのではと考えた。

このシステムの場合、折り返し駅や車両基地のヤードなど片方が行き止まりのレールでしか適応出来ない。また台車間の通電が確保されていない車両(Bトレやコンテナ台車)には適応出来ない。


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2011年9月21日水曜日

新製品の開発(運転会向けコントローラの製作)ワンハンドルタイプ その3

さて、またまた引き続き、模型店よりご依頼を頂いた運転会向けのワンハンドルコントローラを紹介したい。前回の記事はこちら

さて、イベントでの運転会となると、周りの環境や状況は様々である。ただ、それなりに騒がしく、また模型運転の際にも順番待ちや時間制限など多くの問題が出てくる。そこで、今回のコントローラには駆動音発生機能をスピーカーを用いた物にし、音量を増幅させ、発車ベルやタイフォンなど効果音もスイッチで鳴らす機能も追加した。さらには、指定時間で作動する擬似的なATSシステムを搭載し、運転の面白さを実感出来る物とした。

擬似的なATSシステムはつまみによって30秒〜約5分を指定し、その時間が来るとATS警告音(少し音が違うが)が発生、5秒間ATS確認ボタンが押されないと非常ブレーキが作動する仕組みである。また5秒以内にブレーキを一段以上に入れて、ATS確認ボタンを押すと、チャイム音に切り替わり、停止した後に音が消える仕組みとした。

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2011年9月18日日曜日

新製品の開発(運転会向けコントローラの製作)ワンハンドルタイプ その2

前回の記事で紹介したワンハンドルタイプのコントローラであるが、この度、模型店のレイアウトにて試験走行を行なったので、その様子を紹介したい。

スピーカー出力端子を搭載しているので、従来通りのモーターからの駆動音に加え、スピーカーから制御信号の音を出すことができる。また将来的にこちらの記事で紹介した、警笛や発車ベル、ATS警告音やベルについてもスイッチで鳴らせる様にしたい。

撮影場所のレールクラフト阿波座さんでは日常的にレイアウトを開放されている訳ではありません。今回は特別にお願いをして使用させていただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。また模型店オリジナルの車両や部品なども数多く揃えておられます。当方のPWM電車運転コントローラの実機も設置しておりますので、モーターからの駆動音や操作を実際にお試し頂けます。

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2011年9月14日水曜日

新製品の開発(運転会向けコントローラの製作)ワンハンドルタイプ

さて、以前にもポニーキャニオン製のマスターコントローラを用いて、鉄道模型用の制御機器を製作してきた。本格的なものはこちらの記事、以前に試作したものはこちらの記事で紹介している。

今回は模型店よりご依頼があり、運転会用に駆動音をスピーカーで鳴らす為の機構や駆動音の切替方法を工夫した特注品を製作している。なかなかまとまった時間や製作に費やす労力が割けないので、作業は思う様に進んでいない。


ポーニーキャニオン社製「Master Controller for Train Simulator」ワンハンドルコントローラ

今回は上記のコントローラを操作入力として使用する。操作自体はプレイステーション(ソニーの商標登録)の電車でGO!(タイトーの商標登録)専用コントローラのワンハンドルタイプと変わらない。ただし、逆転スイッチ(前後進切替)やノッチ段数の切替などができる本格使用のコントローラである。

製作しているのは、コントローラからの入力を模型への出力に変換するユニットである。各種調整機能や電源スイッチを配置し、使い易さも考慮している。

また完成した際には動画を含め詳細をブログにて紹介する予定である。

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2011年9月4日日曜日

たまにはコントローラ以外の記事を書いてみる「阪急電鉄京都線の風景」

さて、模型ばかりを扱っていると肩が凝ったり、目が疲れてくる。たまには外に出てみた。普段はあまり鉄道関係の写真は撮らないが、もっとも写真を撮る事自体がご無沙汰だったが、阪急の沿線で写真を撮ってみる。阪急は新旧両方の車両が頻繁に行き来しているので、数十分の間にほとんどの種類の車両が通過して行く。

阪急2300系
 

阪急3300系

阪急5300系

阪急7300系

阪急8300系

阪急9300系

使用機材
Camera : Canon EOS 5D
Lens : HARTBLEI 65mmF3.5 ティルト・シフトレンズ
Tripod : SLIK グランドマスターシリーズ

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2011年8月29日月曜日

電動ポイント用配線延長装置の試作(大型レイアウト配線延長用)

さて、大型レイアウトにおいて、配線のについて非常に悩むところであろう。今回はポイント用の配線延長装置について紹介したい。

このような装置の試作に至った経緯は、大型レイアウトにおいて十数メートル先のポイント切替について依頼があった為である。数メートル程度の配線であれば、配線の抵抗はほとんど無視出来る。ただし、配線が20m程度になると銅線(AWG24)では約1.7Ω、往復で約3.4Ωとなる。これだけ抵抗が大きくなると、コイルにかかる電圧が下がり、ポイントが切り替わらなくなる。また配線の延長用のケーブルを多用すると、コネクタ部分の抵抗も無視出来ない。
今回は実験用に9Ωの抵抗を挿入し、長配線を擬似的に再現して実験を行った。

今回の装置はポイント切替スイッチからの信号を読み取り、マイコンでノイズ除去、モータードライバによるポイントコイルの駆動を行なっている。設置の条件として、ポイントの近くに装置を配置し、別途電源を供給する必要がある。


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2011年8月26日金曜日

PWM電車運転コントローラで駆動音を再現する「旧型国電51系(クモハ54)吊り掛け駆動音」

さて、今回はご依頼がありましたので、旧型国電の吊り掛け駆動音を再現してみたいと思う。加速時には低音でうなるような独特の音が鳴り、古く懐かしい電車の風情を思い出させてくれる。タイトルの通り、旧型国電(クモハ54)の駆動音を再現してみる。


PWM電車運転コントローラの大きな特徴として、駆動音を鳴らすこととそして、駆動音を消して走行出来る機能を有している。それにより、加速時には駆動音を鳴らし、惰行や減速時には駆動音を消すという再現が可能となる。

使用機器

主要緒言
電源:12V1.5ACアダプタ付属、ただし出力は最大1.3A
出力:0~12V(デューティ比0~70%)、最大電流1.3A
出力コネクタ: KATOユニトラック互換
大きさ:135mm×75mm×49mm(突起物含まず)
保護回路:ACアダプタ内蔵の過電流遮断回路、基板上のポリスイッチによる過電流遮断(1.3Aで遮断)

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2011年8月8日月曜日

ハイブリット方式!?「PWM&リニア(電圧)制御式パワーパックの考察」

さて、今回はタイトルの様にPWM制御とリニア(電圧)制御を組み合わせたパワーパックの考察である。以前にも実験を行っているが、今回は実際にテストタイプを製作してみた。製作した理由は大きく2つある。一つはDCC用のスロットルとして使用する為で、こちらは「鉄道模型DCC情報室」のこちらの記事で紹介する。もう一つの理由としてはPWM制御(低周波)に不向きなモーターや小型モーターへの対応である。

つまみが二個あるが、これはPWMのDuty(デューティー)比つまり、ON/OFFの割合を変化させるつまみと、電圧を変化させるつまみである。あと電源と進行方向切替のスイッチがあり、非常に簡単な構成となっている。


コアレスモーターは低周波、数kHz以下の周波数では大電流が流れ易く、発熱によりモーターが故障する可能性があり、トランジスタコントローラの様にリニアに電圧を可変出来るタイプのパワーパックが必要である。今回製作したものは、Duty比を100%にすることにより、電圧のみを制御できる機能を持っているので、代用は可能だ。

使用部品
汎用モータードライバー:TA7291P
制御マイコン:Atmel AVR TINY85V
電源:スイッチングACアダプタ(12V1.0A)

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2011年8月2日火曜日

今後の活動内容、新製品開発について(2011年8月)

さて、今月、このブログ「こだわり電車運転台」を開設して2年が経過致します。今までに多くの方に、コメントやご意見を頂きました。あらためて御礼申し上げます。またこだわり電車運転台ストアにて販売しております製品についても、数多くの方にご利用頂いております。重ねて御礼申し上げます。

さて、節目の月を迎えるにあたり、今後の活動方針として検討していることを記載したいと思います。

①現行販売中製品の安定供給
②高機能、多機能な製品の開発販売
③特注品やユニークな製品の開発販売

大手のメーカー品にはない、一台一台手作りのコントローラにはそれぞれに特色のある機能や性能が備わっています。多品種少量生産の為、コストやサービスの面で劣るかもしれませんが、「こだわり」のある製品作りをしていきたいと思っております。今後とも、どうぞよろしくお願い致します。

さて、今回の動画はブログ、またはストアのPR用です。動画の中には以前の記事で紹介した製品も含まれております。是非ご覧下さい。


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2011年7月27日水曜日

BEMFフィードバックによるPI制御時のパラメーターを求める「ステップ応答によるオートチューニングの実験」

またまたBEMFを使った制御の実験である。前回はPID制御を用いた速度制御で勾配であっても速度を一定に保つ制御を行った。しかし、ここで問題となってくるのは制御のパラメーター決定である。模型のシステム程度であれば、トライ&エラーで求めて行けば、求まらないことはない。しかし、模型の種類も多く、モーターや編成によってその特性は様々だ。

これは適当なパラメーターによるものである。縦軸は制御量、横軸は時間を表す。赤線が目標値であるが、実測値はゆっくりと上昇し、目標値に近づいている。これでは、反応が遅く、外乱(勾配)に対応出来ない。そこで、オートチューニングの出番である。ようするに、実測値がより早く目標値に近づくよう、パラメーターを調整していけば良い。

数回実行すると、このようにグラフが変化する。グラフ自体の数値はあくまでも参考値なので、形だけを見ていただきたい。

ちなみに、パラメーターはノイズの影響を考慮し、一定範囲以内の変更しか出来ない様になっている。本来は一回のチューニングでパラメーターを決定したいのだが、ノイズによる値の変動は急発進などの悪影響を及ぼしかねない。よって、上図の様に数回に渡って、チューニングを行なっている。この場合であれば、10回程度行なえば、最適な値に収束していく。

最終的にはこのように、反応の良い制御が行なわれる様になった。さらにこのチューニングでは模型の動き出しや停止時の電圧も合わせて測定を行なっており、停止中でも室内灯やヘッドライトを点灯させる、常時点灯機能を備えている。出力自体はPWM信号なので、LEDやコンデンサを用いた室内灯、ヘッドライトであれば、停止中でも点灯させることが出来る。合わせて、模型の走り出しもスムーズに動き出してくれる。



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2011年7月22日金曜日

鉄道模型用BEMFによるPIDフィードバック制御の実験(急勾配での走行性能)

さて、引き続きBEMF(モーターの逆起電力)を利用したパワーパックの試作である。前回はPI制御により、勾配の走行を検証してみた。今回はさらにプログラムを精査し、PID制御を取り入れ、またPIDのパラメータについても調整を行なった。

実験では、日本でも指折りの急勾配を登る箱根登山鉄道1000形ベルニナ号を使用する。レールはミニカーブレールを利用し、レールの土台ごと約10度に傾ける。これで、勾配173‰(1000mで173m登る)が再現出来る。とは言うものの、実際の箱根登山鉄道ではそんな急勾配は無いが(・・;)

PID制御の為のパラメータはかなり適当に決定した。特に反応を早めにしたかったので、I係数とD係数についてはかなり高めに設定されているのではないかと思う。ただ、模型の動きとしては許容範囲内に思える。


実験機器
・自作常時点灯機能付きPWMパワーパック(KATO スタンダードS改造)
・BEMFによるPIDフィードバック制御パワーパック
・TOMIX製箱根登山鉄道1000形ベルニナ号
・TOMIX製ミニカーブレール
・電源12V(スイッチングACアダプタを使用)

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2011年7月21日木曜日

BEMFによるフィードバック制御付きパワーパックの試作

さて、鉄道模型のフィードバック制御について考察を続ける。前回の記事ではBEMFの測定を行なったが、今回は制御を取り入れて、実際に模型を動かしてみる。

使用しているのは前回使用した実験ボードで、PチャンネルFETをドライブして、PWM制御にてモーターを駆動。BEMFをローパスフィルタを介してA/D変換にてマイコンで処理。その情報を元にPI制御を行っている。

それでは、実験の様子をご覧頂きたい。実験線路はKATOのV2セットから高架のアプローチ部分を使用し、勾配はかなりきつめの設定である。実験は通常のパワーパック(KATOスタンダードS改造(PWM制御))とBEMF制御の二種類で、上りと下りの時間ををそれぞれ測定する。ストップウォッチは手で操作するが、結果的に数秒の差が出ているので、誤差はご容赦願いたい。


実験結果を下記の通りである。
通常のパワーパックでは上りと下りの時間比率は27%ほどの差があるにも関わらず、BEMFによる制御では5%程度に抑えられる。これは見た目でも明らかな差が分かる。今回はPI制御を用いたが、制御時にある程度模型が振動する。サンプリング周期は10msec毎に行なっているが、これも含めレイアウトや状況に応じた制御方法を確立させる必要があるだろう。

実験機器
・マイコン Atmel AVR mega328P
・PチャンネルFET(トランジスタによるドライブ回路)
・USB-シリアル変換IC(フォトカプラにて絶縁)
・オペンアプ(ローパスフィルタに使用)
・TOMIX社製EF210+Bトレ阪急(牽引負荷として)
・KATO社製V2セット(勾配線路として、アプローチ部分を使用)

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2011年7月20日水曜日

鉄道模型におけるBEMFの測定(マイコンを使用したシステム)

さて、前回に引き続き、鉄道模型におけるBEMFについて考察を続ける。今回は基板を製作し、実際にBEMFの測定を行なってみた。
処理の中枢はAtmel AVR MEGA328Pでトランジスタによるゲートドライブ回路を形成し、PチャンネルFETを駆動させている。またPCとの通信用にシリアル-USB変換ICを使用し、絶縁の為にフォトカプラを使用している。フォトカプラの選定、周辺回路の設計にミスにより通信速度は4800bpsと遅めである。

実際にデータを収集し、解析を行なう。注目していただきたいのは、○で囲った部分である。この部分はレールが勾配(坂道)になっている部分で、模型はその重量によって速度が落ちる。よってBEMFの電圧が下がっている部分である。

今回の結果より、BEMFが鉄道模型のモーター制御において利用可能であるということがより理解出来た訳であるが、その他の問題も多く出てきた。上記のグラフを見ても分かる様に、ノイズが非常に多い。マイコン上で平均化処理を行なっていても、値の変動は激しい。

鉄道模型におけるBEMFフィードバックについて
利点
①低速走行や坂道での一定速度走行が実現出来る。
②BEMFをそのまま車速として換算出来るので、実際の模型の速度基準で走行出来る。

欠点
①レールとモーターの接点が不良または不安定なので、ノイズが発生し易い。
②BEMF計測や処理に一定の時間がかかる。またヘッドライトや室内灯のちらつきの原因となる。

今後は実際にフィードバック制御を行い。その実用性を検証してみたい。

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2011年7月17日日曜日

鉄道模型におけるDCモーターのBEMF(逆起電力)について

さて、唐突だが私の制作しているパワーパック、コントローラの中枢はマイコンである。マイコンにより、PWM制御の周波数やDUTY比を走行中に変更することにより、駆動音の発生や実車の様な滑らかな駆動を実現している。ただ、マイコンを使用しているのはあくまでもPWM発生のモジュールを使用しているだけであって、マイコンの性能的にはもったいない使い方かもしれない。そこで、今回からフィードバック制御について考察してみたい。先ずはDCモーターのBEMF(逆起電力)の話からである。
逆起電力については他のサイトに説明をお任せするとして、ここでは鉄道模型を中心に考えてみる。上図で少し見にくいが下の波形(黄色)はレールへの供給電圧を示している。数kHzの周波数なので、帯状に見えるが、実際にはON/OFFが高速で変化するPWM制御である。ただ、そこで、一定時間、波形が一定の部分がある。実はここで、レールへの電力供給を止め、逆起電力を計測している部分なのである。ちなみに、上部の赤い波形はローパスフィルタを介して、逆起電力を表したものである。

これはDUTY比(ONとOFFの時間比率)が40%の時のBEMFであるが、次の50%のものと比べていただきたい。

注目すべきは波形の最大高さである。この部分はモーターへの電力供給が停止しているので、モーターは慣性により回っている。つまり発電機となっている部分なので、よりモーターが高速に回転している場合には発電量が増え、この波形の最大高さが変化する。測定した回路上ではBEMFの発生により、波形の高さは下がる様になっている(測定回路の仕様による)。

これはDUTY比60%の時

これはDUTY比70%の時

以上の様に、DUTY比の変化、ついては模型の速度に応じてBEMFの変化が現れることが分かった。今後は計測回路の設計、フィードバック制御アルゴリズムの検討、実際に模型への応用などを考察して行きたい。

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2011年7月13日水曜日

駆動音再現機能&効果音発生機能付きPWMパワーパックの試作品(ver3.01)の紹介

さて、以前に紹介した鉄道模型用効果音発生装置を応用し、またBLタイプをベースにしたパワーパックを試作してみた。
特徴はモーターから駆動音を発生させる機構はもとより、外部スピーカーから駆動音や効果音(警笛、発車ベル)を出力できることである。その他の機能としてはBLタイプに準じている。
対応しているスピーカーはアンプ内蔵型のステレオタイプで、ヘッドフォンやスピーカーを直付けすることは出来ない。

スピーカーの接続は3.5mmのステレオミニジャックなので、大抵のスピーカーシステムに接続可能だ。


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2011年7月7日木曜日

鉄道模型用二針(双針)ブレーキ圧力計の動作試験

やはり電車の運転台と言えば速度計や圧力計などの計器の動きも重要であろう。走行中の重要な情報が集約されていて、動かしているという実感が湧く。さて今回は電車のブレーキ圧力計の再現である。以前にもメーター駆動は様々な実験を行ってきたが、今回のはひと味違う。
協和電気計器株式会社より2針型パネルメーターを購入した。電車のパネルメーターであれば、広角度の丸形メーターが主流だと思うが、コストの問題もあるので、今回は写真の様なメーターである。特徴としてはやはり黒針と赤針の2針タイプということであろう。調べてみたところ、電気指令式ブレーキの場合には
黒針:シリンダ圧力(直接の制動力)
赤針:元空気溜め(空気のタンク圧力)
である。自動空気ブレーキや古い車両になると
黒針:ブレーキ管圧力
赤針:シリンダ圧力
の様な気がする。どちらがどちらで、またどのような働きなのかは今後しっかりと調べて行きたいと思う。

それはさておき、実際の動作の様子である。
今後、針の動きや挙動については修正をして行きたい。